日本で初めて労働組合をつくった男【労働運動の原点】






「労働組合研究会」会則



明治31年12月、城常太郎が関西地方初の労働団体「労働組合研究会」を結成。




第一章 総則

第一条 本会は我国労働者の権利を伸張し義務を明確にし其弊害を除去し其の美風を養成するの方法に付き研究するを目的とす。

第二条 本会は労働組合研究会と称す。

三条 本会は仮事務所を神戸市楠町百十八番屋敷に置く。

四条 本会は同主義の団体と互に連絡し気脈を通じ知識を交換し相互の利益を謀り又労働者の組合を組織せんとする者はらは之を輔佐奨励すへし。

第二章 会員

第五条 本会会員たらんと欲する者は事務所に申込み役員の承諾を得へし。

第六条 退会せんと欲する者は其の理由を明にし事務所に申出つへし。

第七条 会員他に転住したるときは其の都度事務所に報知すへし。

第八条 会員は友愛の情を以て互に輔佐匤正し会員たるの名誉を全ふすへし。

第九条 会員にして本会の体面を汚損し又は会則に違反するものは役員会の決議を以て退会せしむることあるへし。

第十条 会員たると否やとを問はす本会の主義を賛成し輔佐の功労尠からざる者は名誉会員に推薦する者とす。

第三章 役員

第十一条 本会は役員として幹事竝に会計書記及常議員を置くものとす。

第十二条 本会は当分幹事一名会計書記一名常議員五名とす。

第十三条 幹事は庶務を整理し会計は専ら出納を司り書記は庶務の記録を為し常議員は議事を参與するものとす。



※役員構成と人数は「労働組合研究会」「関西労働組合期成会」どちらも同じ。
※幹事兼庶務は「労働組合研究会」「関西労働組合期成会」どちらも同じ。

「関西労働組合期成会」結成に最も貢献したのは城常太郎







第四章 集会

第十四条 本会は第一条の目的を達成せんが爲め毎月二回第一第三の土曜に集会を開く者とす。但し必要の場合は臨時集会を開くことあるへし。

第十五条 本会の目的を達せんが為め知名の士を聘し演説会又は講話会を開くことあるへし。

第五章 会計

第十六条 会員は毎月会費として金拾銭を醵出するものとし若し本会経費に不足を生ずるときは本会の決議を経て各自分擔するの責ある者とす。

第十七条 会計表は其の翌月必らず之を調製し会員に報告する者とす。但し会員は何時たりとも会計帳簿を検閲することを得る者とす。

第六章 雑則

第十八条 本会会則を修正又は刪補せんとするの必要あるときは会員過半数の同意を得へき者とす。

神戸市楠町三丁目百十八番地 労働組合研究会仮事務所

『労働世界』第二十七号(明治三十二年一月一日)